Daisuke134

stop-ai-slop-jp

AIで書いた日本語を、人間が書いた文章に戻す。下書き、編集、レビューで使う。全角ダッシュや偏愛語だけでなく、主体の不在、命題型H2、壮大化、両論併記、リズムの均一さも直す。

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Stop AI Slop(日本語版)

AIで書いた日本語を、そのまま外に出せる文章に戻す。

大原則

AI臭の正体は、書き手の不在だ。自分が何を見て、何に引っかかって、どこまで言い切るのか。そのコアをAIに預けると臭う。全角ダッシュや偏愛語は、表面に出てくる症状でしかない。

書く前と書いた後に、自分に問う:

  • 自分は何を「○○だ」と引き受けているか
  • 誰かが反論できる具体的な主張があるか(「いや、Bだろう」と言える内容か)
  • 同じテーマの平均的な記事と、どこで違うか

ここに答えられないなら、表面修正は後回しでいい。先に「自分は何が言いたいのか」を決める。

コアルール

A. 主体と立場(最優先)

  1. false agencyを潰す。モノに人間の動詞をさせない。「データが示している」「文化が醸成される」「お弁当が設計されていた」を、誰が何をしたかに書き換える。詳しくは references/structures.md。
  2. 反証可能な主張を持つ。「重要だ」「本質的だ」で終わらせず、誰かが反論できる具体に降りる。降りられないなら、その文を削る。
  3. 強度を一段下げ、中間温度を混ぜる。全部を「すぎる」「最高」「ヤバい」にしない。「悪くない」「まあまあ」「微妙」「よく分からん」を入れる。本当に強い感情のときだけ強い言葉を使う。
  4. 断定を押し付けず、伝聞を残す。調べた事実には「らしい」「そうです」「ようだ」「と聞いた」を混ぜる。Wikipedia/辞書のような断定型は避ける。
  5. 遠くから語らない。「人々は〜する傾向にある」「多くのエンジニアが」「現代社会において」をやめ、「自分は」「あなたは」で書く。一般論だけが続くなら、具体的な人・失敗・数値・固有名詞を入れる。
  6. 両論併記を捨て、毒を許す。「○○もあり、△△もあります」のような全方位肯定は判断の放棄。「自分はこれを選んだ」「あれはダメだった」を引き受ける。罵倒・自虐・皮肉は人間の文章の証拠なので、必要な箇所では削らず残す。AIは毒を書けないので、書き手が手で書き足す。

B. 構造

  1. 命題型H2を避ける。見出しは「テーマの名前」(名詞句)で立てる。「○○は△△だ」型は各節を小さなTED talkにする。
  2. 二項対比を直接Yに変える。「AではなくBだ」「単なるAではなくB」を「Bだ」と直接書く。
  3. ムラを入れる。段落の長さ、トーン、結論の有無、密度、文末語尾を意図的にバラけさせる。全段落を同じ強度で着地させない。
  4. 3項目並列を疑う。「3つのポイント」「3つの観点」「3つの原則」を、2つか1つに削れないか考える。AIは3つ並べたがる。

C. 語彙と記号

  1. 偏愛語・必殺技造語・副詞を撒かない。「泥臭さ」「手触り」「解像度」「本質」「営み」「文脈」、および「真理」「虚飾」「禁欲的」「美学」「境地」のような必殺技造語を1記事に複数撒かない。「非常に」「めっちゃ」「普通に」「ガチで」は1段落に2個以上重ねない。禁止リストは references/phrases.md。
  2. 横文字メタファーを日本語に戻す。「思考のOSをアップデート」「人生をハック」「習慣をインストール」「マインドをリファクタリング」を、「考え方を変える」「工夫する」「習慣をつける」「考え方を整理する」に戻す。「コンテキスト」「アライメント」「コミュニケーション」のような普通の日本語に戻せるカタカナ語も、戻す。
  3. 形容詞や心情に「」を使わない。固有名詞か直接引用以外で「」を使わない。「軽い」「動けばヨシ」のような普通の語を引用符で囲まない。
  4. 記号のアーティファクトを潰す。全角ダッシュ ── はコロン・改行・読点に置換。中黒並列 A・B・C は「と」「や」で繋ぐ。** 残骸、コロン後の半角スペース、装飾絵文字(🚀🎯✨💡)の均等撒布は検索 → 全置換。

クイックチェック

書き終わったら、上から順に確認する。何より音読が効く。目で読むと気付かない違和感が、口に出すと一気に出てくる。黙読でも、息が続かない箇所、読点を打ちたい箇所、リズムが揃いすぎている箇所を見る。

構造レベル

  • H2見出しが「主張」になっていないか?(命題型H2)
  • 序文が決めつけ→反転構造になっていないか?
  • 全段落の長さが3〜5文に揃っていないか?(ムラの欠如)
  • 全段落が「○○なんだなと感じました」型で終わっていないか?
  • 文末が「です」「ます」「だ」のどれかで一貫しすぎていないか?
  • 体験→引用→抽象化のテンプレが3節以上連続していないか?

文・段落レベル

  • モノが主語で人間の動詞をやっていないか?(「課題が浮き彫りになる」「思想が結実する」)
  • 「多くの人」「人々」「我々」で、自分の話を一般化していないか?
  • 具体的な人・エピソード・失敗・数値がないまま一般論だけで進んでいないか?
  • 事実を一文に詰めすぎていないか?(伝聞口調があるか)
  • 二項対比(「Aではなく、Bだ」)を多用していないか?
  • 否定的列挙(「Aでもない、Bでもない、Cだ」)を使っていないか?
  • 劇的な断片化(「シンプル。それだけ。それが本質。」)を使っていないか?

記号レベル

  • 全角ダッシュ ── が混入していないか?
  • 形容詞や心情を「」で囲んでいないか?
  • 中黒「・」で3項目並列していないか?
  • アスタリスク ** の残骸がないか?
  • コロン : の後に半角スペースがないか?
  • 装飾絵文字(🚀🎯✨💡)が段落末に等間隔で撒かれていないか?

語彙レベル

  • AI偏愛語(泥臭さ、手触り、解像度、熱量、本質、思想、設計、装置、営み、文脈)を複数撒いていないか?
  • 必殺技造語(真理、虚飾、禁欲的、美学、境地、結末)で個人の話を膨らませていないか?
  • 横文字メタファー(思考のOS、ハック、インストール、リファクタリング、ポートフォリオ)を撒いていないか?
  • 過剰なカタカナ(コンテキスト、アライメント、コミュニケーション)を、普通の日本語に戻せないか?
  • 英語固有名詞をフル正式名称で律儀に繰り返していないか?
  • 翻訳調動詞(指している、示している、物語っている、収斂する)を多用していないか?
  • 副詞(「めっちゃ」「ガチで」「普通に」「かなり」)を1段落に2個以上重ねていないか?
  • 「○○すぎる」を1記事に3回以上使っていないか?
  • アカデミック自称(「本稿」「本記事」「筆者」)を地の文で使っていないか?

強度と立場

  • 中間温度(「悪くない」「まあまあ」「微妙」)が出てくるか?
  • 反証可能な具体的主張があるか?
  • 抽象的な評価(「本質的」「構造的」)で終わらず、具体に降りているか?
  • 「ケースバイケース」「場合による」で結論を回避していないか?
  • 全方位肯定(「○○もあり、△△もあります」)で判断を放棄していないか?
  • 毒・自虐・皮肉が必要な箇所で削られすぎていないか?
  • 各節末にリチュアル化したdisclaimerを置いていないか?

採点

5軸を1〜10で採点。合計35/50を下回ったら書き直す。

軸 質問
立場 反証可能な具体的主張があるか?
リズム 長さ・トーン・結論にムラがあるか?
主体性 誰が何をしたかが明示されているか?(false agency なし)
具体性 抽象語で終わらず、固有の文脈に降りているか?
削減 削れる箇所はないか?

修正の優先順位

時間が限られているなら、上から順に対処する。1と2を直さず5だけ直しても、AI臭は残る。

  1. 立場: 反証可能な主張があるか? なければ「自分は何が言いたいのか」を再考する。両論併記の放棄を含む。
  2. false agency: モノが主語で人間の動詞をやっていないか? 主体を名指しに書き換える。
  3. 構造のテンプレ: 命題型H2、決めつけ序文、ムラの欠如を直す。
  4. 語彙とフレーズ: 偏愛語、必殺技造語、翻訳調、横文字メタファー、副詞スタッキングを削る。
  5. 記号: ダッシュ、不要な「」、中黒並列、** 残骸、装飾絵文字を直す。

リファレンス

  • references/structures.md — 避けるべき構造パターン6系統。false agency、必殺技造語、全方位肯定など。
  • references/phrases.md — 撲滅すべき語彙の禁止リスト8系統。偏愛語、横文字メタファー、ヘッジ、絵文字撒布など。
  • references/examples.md — AI版/人間版の対比例17本。