"計画・仕様など非コード成果物の確定に関わる 2 操作を提供するスキル。提示操作: spec/plan 確定点への到達時に毎回、確定前レビューの実施をユーザーへ提示する(AI が呼ぶ。確定点の定義・提示・推奨順位・反復・停止判定の正本は本スキル)。実施操作: 4 観点(敵対的・実装整合性・仕様適合・前提実在)の独立レビューを実証つきで実行する(発動はユーザーの個別指示または承認済みの判断の分担による)。"
Resources
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npx skillscat add taika-izumi/ai-driven-dev-principles/pre-finalization-review Install via the SkillsCat registry.
pre-finalization-review
計画(plan)・仕様(spec)・設計文書など非コード成果物を確定させる前に、コンテキストを持たない独立レビュアーへ委譲し、実証を課したレビューを実施するスキル。
自己レビューは記載内容の誤りは検出できるが、載せる項目の選定漏れと既存コードとの相互作用は検出できない(実測: 独立レビューが Critical 5 件を検出した回で、直前の自己レビューはその全数を取り逃していた。LoopForAlpha-2026-07-19-05)。この構造的な限界を、独立性と実証で補う。
いつ使うか
本スキルの実施・採否・方式・確定に関するユーザー判断には、start-work の references/decision-delegation.md を適用する。設計時に後続工程へ適用する分担を承認されていれば、工程別の許可は取り直さない。委任範囲内の判断は必要な根拠を示して通知し、範囲外・調査後も不明なら個別回答を得る。以下の「提示」「ユーザーの指示」はこの区別で読み、観点・必要な検証・停止条件を省略しない(ADR-0133)。
本スキルは 2 つの操作を提供する。確定点の定義・提示・推奨順位・反復・停止判定・実施方式の正本は本スキルである(ADR-0116)。
- 提示操作: spec/plan 確定点への到達時に毎回、下記「確定点での提示(提示規則)」に従って確定前レビューの実施をユーザーへ提示する(AI が呼ぶ。提示は省略しない)
- 実施操作:
references/review-procedure.md「手順」の 4 観点独立レビューを実行する。発動はユーザーの個別指示または承認済みの判断の分担による(start-workを経由しない直接呼び出しでも同じ。ADR-0072)
参照ファイル
本スキルの正本は4ファイルに分かれる。提示規則と方式・人数の判断材料は本ファイルで読み、方式を判断するときは初回を含めて references/iteration-norms.md「反復の実施」の確認範囲・担当条件も読む。
| ファイル | 正本として持つ内容 | 読むとき |
|---|---|---|
| 本ファイル | 提示規則(確定点・推奨判定・2 型分類・差分明示・反対材料の併記)/観点と初回フル実施の体数(初回・反復共通の方式・人数の判断)/レビューの狙い | 確定点に到達したとき(提示操作。毎回) |
references/iteration-norms.md |
指摘反映後の反復(反復提示・増設の必要性点検・通算回数の分布外検知・停止判定・骨格安定)/反復の実施(方式 3 種・継続レビュアー・改訂前退避・体数と反復の適用例) | 方式を判断するとき(初回を含む)/改訂が発生して反復提示を行うとき/反復を実施するとき |
references/review-procedure.md |
実施手順 1〜6(対象と観点の確定・委譲プロンプトの組み立て・実証・隔離・集約・修正と報告) | レビューを実施するとき(実施操作) |
references/examples-and-evidence.md |
適用例 2 種(独立レビューでしか捕まらなかった欠陥/前提実在観点で特に疑う型)/根拠と世代・廃止規範 | 観点を立てるとき(手がかり)/廃止を判断するとき |
確定点での提示(提示規則)
確定前レビュー(本スキル)の提示は、以下の 2 種類の確定点——spec 確定点(到達の仕方が 3 通りある)と plan 確定点——で毎回行う(発動の判断はユーザーに残す。発動はユーザーの指示のみであり、規模・不可逆性による自動必須化はしない。ADR-0072)。以下は提示内の推奨順位の規則である。
1. 確定点
| 確定点 | 到達時点 |
|---|---|
| spec 確定点(機能ブロック設計を経た場合) | feature-block-design が適用され、同スキルが完了したとき |
| spec 確定点(設計文書型) | brainstorming の設計が確定し、feature-block-design を適用しないと判断した時点(同スキルの起動有無を問わない。対象は直前に確定した brainstorming の設計文書。設計がファイル化されない場合はユーザーが設計を承認した発言をもって確定とみなす) |
| spec 確定点(設計文書兼用 ADR 型) | 設計文書ファイルを作らない拡張で、設計を確定させた ADR ドラフトをコミットする直前(ADR が設計文書を兼ねる型) |
| plan 確定点 | superpowers:writing-plans が完了したとき(同スキルが無い環境ではインライン簡易 plan を確定したとき) |
brainstorming の完了直後には提示しない(feature-block-design の適用要否がまだ判定されておらず、確定点がどの到達の仕方になるか決まらないため)。brainstorming 自体を省略する小規模経路では spec 確定点は生じず、plan 確定点のみとなる。
2. 推奨判定
確定しようとする成果物が記述する変更対象に、将来の作業・挙動を拘束する規範・手順文書——原則、エージェント向け指示文書、スキル、プロセスルール、運用手順書・規約、出力構造を規定するテンプレート・雛形——の新設・改定が含まれ、かつその内容が独立レビューを受けていない場合、フルレビュー(4 観点)を選択肢の先頭に置き「(推奨)」を付す。推奨理由として「この型の成果物には実行による安全網が無く、欠陥は数サイクル後まで潜伏する」旨を添える。見送り・他の次手も必ず並記する。
判定の但し書き:
- 誤記修正・表現の圧縮・参照の張り替えのみの変更は対象に数えない
- plan 自身のタスク遂行指示・検証手順の文言は「規範・手順文書」に数えない(確定後に成果物として残る文書ではないため)
- レビュー指摘を反映した改訂差分は「未レビューの内容」に数えない(同一の確定点で推奨判定が何度も真になり、レビューと改訂が終わらなくなるのを防ぐため)。本但し書きは確定点の推奨判定(初回フルレビュー推奨を立てるか)の規定であり、指摘反映後の反復提示は
references/iteration-norms.md「指摘反映後の反復」が独立に定める(判定対象が異なり矛盾しない) - 同一サイクルで既に spec 確定点を通過している場合、後続の spec 確定点では通過済みの内容を「未レビューの内容」に数えない(判定対象は通過後に追加された差分のみ)。設計文書型と設計文書兼用 ADR 型は成立条件の軸が異なるため同一サイクルで両方が真になりうるが、同じ内容に二重でフル推奨を立てない
- 上流の spec がその確定時点で独立レビューを受けている場合、そこから写像された内容はレビュー済みとして扱う(サイクル・セッションを跨いでよい)
- 過去の確定点でのレビュー実施・見送りは handoff の「節目ごとの確認記録」で確認する。記録が確認できない場合は未レビューとみなす(安全側へ倒れる。記録の経路・形式は
session-handoffupdate が正) - 判定に迷う場合は「未レビューの規範内容を含む」側(フル推奨)へ倒す
- 該当しない場合も提示は行う。確定前レビューを選択肢に含め、推奨順位は当該サイクルの他の次手との比較で判断する(AGENTS.md「ユーザーへの質問と意思決定要求」の推奨提示規範に従う)
2-2. 成果物の 2 型分類(ADR-0120)
確定点の成果物を「規範改定型」(上記 2. の推奨判定が真になる確定点=未レビューの規範・手順内容を含む)と「通常型」(それ以外)に分ける。型は「未レビューの規範改定を含むか」という確定点の分類であり、文書種別ではない(推奨判定が偽なら内容が規範文書でも通常型になる。定義は推奨判定への参照で与え、再定義しない)。型は通算回数の分布外検知の閾値に使う(references/iteration-norms.md「指摘反映後の反復」の発火条項)。
- 判定の凍結: 判定は推奨判定と同一材料で、確定点到達時(初回提示の時点)に一度行い、当該確定点の反復中は固定する。反復中に指摘反映以外の追記で新規の規範内容が持ち込まれても型は動かさない(推奨判定〈真〉と乖離しうるが、その向きは分布外検知の発火が早まる側であり受容する。設計縮小で規範内容が削られても閾値はそのまま——発火が遅れる側も同様に受容する。人数は下記「方式・人数の判断」で決めるため、型の凍結による人数への影響は無い)
- 提示への明示: 初回の確定点提示に、判定した型・判断した人数(下記「方式・人数の判断」)・その概算コスト(実測が無い型では見積りである旨を添える)を明示する
- 記録: 判定結果は
session-handoffupdate の反復継続記載の列挙へ、独立項目「成果物の型」として記録する(値は「規範改定型/通常型/規範改定型(迷い判定・閾値は通常型の値)」の 3 値。既存項目「対象確定点の型」〈spec/plan〉とは別項目——同名の「型」の衝突を項目名で区別する) - 迷い既定: 型の判定に迷う場合は型を規範改定型として扱い、分布外検知の閾値には通常型の値を適用する(値は
references/iteration-norms.md「指摘反映後の反復」の発火条項による)。迷い判定はその旨ごと記録する(閾値特則がセッション跨ぎで失われ8回へ戻るのを防ぐ)。人数の迷いは下記「方式・人数の判断」に従う。 - 記録喪失時の再判定: 記録が失われた場合(反復継続記載は反復終了時に除去されるため、打ち切り後の再開でセッション記載が無い場合を含む)は、現時点の成果物を読み直して同じ規則で再判定し、以後はその結果で凍結する(再判定でも迷う場合は迷い既定を適用する。確定点到達時と成果物が変わっていれば型が移りうるが、稀な回復経路に限るため受容する)
3. 差分明示
推奨判定が真になったサイクルの各確定点では、「本サイクルで何がレビュー済みで、この成果物の何が未レビューか」を提示に含める(実施判断はユーザーに残るため、その判断材料を供給する。「本サイクル」の定義は session-handoff スキルの「「本サイクル」の定義」節を参照)。上流 spec がレビュー済みで当該 plan がその写像である場合は、「写像欠落(spec 要件が plan から脱落すること)は独立レビューでのみ捕捉できる」旨を添える。差分明示を伴う提示も、AGENTS.md「ユーザーへの質問と意思決定要求」の規範に従い、説明と番号付き選択肢をテキストで提示する。
3-2. 反対材料の併記
推奨判定が真になったサイクルの確定点提示、および確定前レビューを実施した確定点での指摘反映後の反復提示では、推奨理由と最も強い反対材料を1〜2文で示す。迷いによる推奨の場合は、その旨と判断を迷わせた両側の事情も示す(ADR-0124)。
反対材料が無ければ「特定できた反対材料: なし」と確認した出所を簡潔に添える。材料は成果物の具体箇所・課題・実測の出所を指し、成果物に紐づかない一般論で埋めない。短文化は理由部分に限り、未レビュー範囲・指摘採否と根拠・注意喚起の発火時情報を省略しない。
適用範囲は推奨判定が真になったサイクルの確定点提示、および確定前レビューを実施した確定点での指摘反映後の反復提示に限る(後者への準用はユーザーが個別に承認した部分修正(ADR-0107)。初回の確定点提示への 3-2 適用は従来どおり推奨判定が真の場合に限る)。それ以外の提示への拡大は、実測が足りないため行わない(ADR-0080)。
指摘を反映した改訂が発生したあとの反復提示・推奨の向き・通算回数の分布外検知・停止判定は、references/iteration-norms.md「指摘反映後の反復」が正本である。本節は初回提示までを覆う。
観点と初回フル実施の体数
レビューの観点は 4 つ——敵対的 / 実装整合性 / 仕様適合 / 前提実在——を維持する(各観点の定義は references/review-procedure.md「手順」1)。担当は1〜4体とし、初回・反復とも次の共通判断で人数を決める。
方式・人数の判断(ADR-0124)
初回・反復とも、レビュー済みと未確認の範囲、改訂の影響、直近指摘が元の設計か修正から出たものか、残る懸念を確認できる手段、後続の実在する検証、確認の便益と費用から方式・人数を判断する。必要な確認範囲を扱える方式・人数を選び、重複確認と結果の集約負担も考慮する。人数を増やすこと自体を品質向上とは扱わない。後続に委ねる場合は、その検証が懸念を扱うことを確認する。費用の比較はAGENTS.mdの「作業方法の判断」に従い、実測でない見積りはその旨を示す。点数・閾値・全欄記入は設けない。
4観点は維持し、担当は1〜4体とする。提示規則2の初回の未レビュー規範への強い推奨を解除するものではない。初回の強い推奨を満たした後の反復では、新規規範文の有無だけで方式を固定せず、初回・反復とも成果物の型だけで人数を固定しない。判断に迷う場合は確認範囲を広くする側を推奨し、方式が未決ならフル実施、人数が未決なら観点分離とする。方式ごとの確認範囲・担当条件は references/iteration-norms.md「反復の実施」に従う。
人数別の概算コスト(非拘束の実測): 1体4観点兼務は観点分離の実測比で約1/3のコストだったが、支持実測は写像plan1件に限られる(Issue-0103)。人数は回数を約束しない。写像planを3体分離で2回・指摘31件を要した対抗実測もある(Issue-0107)。体数の増減の判断材料は references/iteration-norms.md「体数・反復の適用例」を参照する。
1 体兼務を適用した確定点では、初回体数(1 体 4 観点兼務である旨)を当該サイクルの正本(plan または課題ログ)へ 1 行残す(review= の記録形式は変えない。plan・課題ログのいずれも無いサイクルでは記録先が無く、当該確定点は評価可能性の帰属対象の総数から除かれる——記録の不在を「兼務でなかった」と推定しない)。
レビューの狙い(スコープ)
狙うのは構造的な誤りである(実測分析に基づく。ADR-0067、LoopForAlpha#Issue-0054):
- タスクの順序の誤り
- 新旧の契約(インターフェース・期待値)の食い違い
- 自分が足した制約が自分の検証工程を止める構造
- 境界の抜け(どのタスクも担当しない領域)
構文・スコープ・足場の接続といった局所的・機械的な誤りは主目標に置かない。直接実装すれば最初の実行で数分のうちに露見するため、確定前レビューで拾うより安い。
対応する原則
- 原則2(関心の分離): レビュアーを成果物作成者のコンテキストから独立させる
- 原則4(人間の関与): 発動判断はユーザー。AI は判断の機会を毎回作る
- 原則5(漸進的検証): 確定という節目の前に、実証を伴う検証を挟む